草刈鎌の種類と選び方|用途別・素材別で徹底比較

草刈鎌の種類と選び方|用途別・素材別で徹底比較

こんにちは、ナニワ研磨工業公式通販サイト「TOGIBU」編集部です。

 

どれだけ手入れしても生えてくる雑草。もっと楽に作業するには、正しい道具を選びましょう。

 

この記事では、ご家庭の草刈りでお悩みの方に向けて、草刈鎌(くさかりがま)の種類や使い方を解説。

 

「なんとなく」でなく「根拠のある」道具選びを。生活にすぐに使える知識をお届けします。




 

【全7種類】草刈鎌の一覧表

 

今回ご紹介する7種類を表にまとめてみました。

 

 

No.

鎌の種類 用途 特徴
1 草刈鎌[薄鎌] (うすかま) やわらかい植物 小回りがきく
2 草刈鎌[中厚鎌](ちゅうあつかま) かたい植物 刃の厚みで耐久性アップ
3 草刈鎌[厚鎌](あつかま) さらにかたい小枝や草 柄も太く力が入れやすい
4 草取り鎌(くさとりかま) 根元から除草したい きれいが長持ちする
5 鋸鎌(のこぎりがま) 稲・麦など ギザギザ刃で硬い植物もへっちゃら
6 長柄刈払鎌(ながえかりばらいがま) 背の高い草 立ったままの作業にも
7 縄切鎌(なわきりがま) 草刈り以外の生活用品にも 小ぶり&ギザギザ刃の万能型

 

 

用途で選ぶ

 

 

草刈鎌を選ぶ際のは、まず「用途」について考えましょう。

刈りたい植物の特徴や使用シーンに応じて以下のように分けられます。

 

 

やわらかい植物 | 草刈鎌(薄鎌)

 

庭の下草など、比較的柔らかい草に適しています。

片手でも取り回しやすいサイズのものが多いため、

細かい場所での作業や小さな雑草にも対応できるのが強みです。

 

刃が欠けやすくなるため、硬い草には使用しないようにしてください。

 

かたい植物 | 草刈鎌(中厚鎌)

 

薄刃に比べ、刃に厚みを持たせたものです。

厚みの分、強度も高まっているため、耐久性が高いです。

ヨシやススキなどの茎の硬い頑固な植物に適しています。

 

さらにかたい小枝や草 | 木鎌

 

中厚鎌よりさらに厚く耐久性に優れているのが、厚鎌です。

柄が太く、力も入れやすくなっています。

 

「木鎌」や「山鎌」とも呼ばれ、太めの小枝にもお使いいただけます。

切れ味の良い"片刃"は、ツルなどを切るのに適しており、

柴や小枝の場合は、"両刃"が有用です。

 

庭木のお手入れには、もってこいの一本です。

 

根元から除草したいときに | 草取鎌、草削鎌

 

土ごと削りとるように根っこから刈り取ります。

そのため、お庭のきれいな状態が長持ちさせたいときに使われます。

お手入れの頻度が減る反面、鎌の地金が摩耗するのも比較的早めというデメリットもあります。

 

稲・麦刈りに | 鋸鎌

 

刃がノコギリのようにギザギザになっている鎌です。

植物の繊維を断ち切れるため、イネなどの硬さのある植物にもお使いいただけます。

収穫や草刈りの際は、ノコギリ状の刃に沿うように、引いて使用してください。

 

背の高い草に/ 立ったまま作業したいときに | 長柄刈払鎌

 

非常に柄が長い鎌で、1mを超えるものも多く存在します。

背の高い草や造林地での草刈り・小枝払いに適しています。

立ったまま作業ができるため、比較的疲れにくいことも大きな魅力です。

より開けた空間での使用が向いているでしょう。


草刈り以外でも広く使用したいときに | 縄切鎌

 

小ぶりで、刃がノコギリ状になっている縄切鎌は、様々な場面でお使いいただけます。

草刈りをはじめ、縄やビニールテープ・PPバンドなど、

あらゆる生活用品や荷ほどきにも適した万能な鎌です。

 

 

素材で選ぶ

 

また、刃の素材(鋼材)によっても選び方が変わってきます。

使用頻度や目的によって、特に3種類が選択肢としてあげられます。

 

切れ味/耐久性を求めるなら | 鋼付

 

より鋭い切れ味を求めるなら、「鋼付(はがねつき)」を選ぶとよいでしょう。

実際に草を刈る"刃先(切り刃)"と、それ以外の刃全体で、鋼材が異なることを"鋼付"といいます。

刃先以外は、粘りのある軟らかい鋼材でできているため、耐久性が高いことが特徴です。

 

安さを求めるなら | 全鋼

 

「刃先を含めた金属パーツの全体が同じ鋼材でできていること」を「全鋼」といいます。

切れ味もある程度担保されながら、比較的安価に入手できるものが多いです。

その反面、硬い金属のため欠けやすくサビやすいため、お手入れには十分注意が必要です。

 

手入れに楽さを求めるなら | ステンレス鋼

 

サビにくさでいえば、「ステンレス」がピカイチです。

その分、切れ味に関しては他の鋼材よりは劣るため、

より気軽な作業に向いているといえるでしょう。

 

 

地域で選ぶ

 

「あまり難しく考えたくない!」という方には、お住いの地域で考えてみるのはいかがでしょうか?

 

全国:三日月型[薄鎌]

 

細く長い刃が特徴で、まさに三日月のような形をしています。

刃の幅が狭い上に、厚みがないため、非常に切れ味の高い鎌です。

はじめの一本に困ったら、これを選んでもよいかも知れません。

 

関東・甲信越:信州鎌[厚鎌]

 

刃が膨らんでいるようにみえるほど、刃の幅が広く、丸みを帯びている鎌です。

刃が柄に対して角度がついており、刈った草が掬われて、刃の上に乗るのが大きな特徴です。

改めて引き寄せる必要がないため、効率的な草刈りを実現します。

 

西日本:両刃鎌

 

主に関西以西の地域で利用されます。

その耐久性が大きな特徴で、茎が硬い/太い草でも刈ることができます。播州鎌が特に有名です。

 

 

 

家庭でできる正しい草刈りの方法

 

 

ここからは「鎌を使った草刈りのしかた」を解説していきます。

日常的に使う方や扱いに慣れている方も、適切な使い方ができているかチェックしてみてくださいね。


 

1. 準備編

 

それでは、準備編、実践編、お手入れ編に分けてご紹介していきます。

 

準備物

 

どのような作業においても、「長袖」と「手袋」は必需品です。

加えて「長靴」「ゴーグル」もあると万全といえるでしょう。

これらは、転倒などによる事故や草による切り傷、石跳ねなどから守ってくれます。

 

また、屋外作業の安全性は、体調や天候によっても大きく左右されます。

こまめな水分補給や休憩も忘れずにとりましょう。

 

 

安全の確保

 

「除草前の石の撤去」と「草刈り時の距離感」の2つを心がけましょう。

作業する場所の石をあらかじめ取り除いておくことで、

転倒や石跳ねのリスクに加え、鎌の摩耗も軽減できます。

 

また、複数人で作業する場合は、お互いの距離感も十分に確保する必要があります。

5m以上を目安に間隔をとりましょう。

 

 

2. 実践編

 

「右利き用の鎌」の前提で解説していきます。

 

持ち方

鎌の先が左側にくるよう、右手でかまえます。

このとき、刃から手が遠くなるように、柄の下の方を持ちましょう。

 

刈り方

鎌をもった右手を奥に伸ばします。

そのまま斜め(右前方から左後方)にひきつけながら動かします。

効率的な進行方向は、スペースの形によって変わります。

円形=「半時計周り」、四角=「右から左」というように移動すると、よりスムーズに作業ができます。

硬い植物を刈る際は、力の伝達が楽になるようにより柄に近い部分の刃を使うとよいでしょう。

 

 

3. お手入れ編

 

それでは、使った後のお手入れについてです。

 

研ぎ方

専用の砥石を使って研ぎましょう。

刃が弓なりに曲がっているため、適切な砥石を使用することで、正確に研げるためです。

 

具体的な研ぎ方は以下をご参考にしてください。

鎌の研ぎ方ーメンテナンスにおすすめな砥石ー


研いだ後は、流水で洗浄し、なるべく水気を拭き取ってから、保管します。

 

 

 

 

メーカーおすすめの鎌砥石商品


 

TOGIBUではさまざまな鎌砥石(かまといし)を展開しています。

どれも小ぶりで鎌に使いやすい砥石ですので、ぜひお試しください。


鎌砥石 一覧

 

例えば、刃欠けの修正も、切れ味の悪い時にも手軽に使える両面砥石の取り扱いもございます。

紐付きなので、野外での作業の際にベルトなどにひっかけて持ち運び、

場所を選ばず使用可能です。


 

 


まとめ:正しく選んでラクラク草刈り!

 

いかがでしたか?今回は草刈鎌の種類のその選び方について特集しました。

 

正しい道具を正しく使うことで、もっと楽に除草の作業ができます。

普段のお手入れもはかどり、より美しくなったお庭で過ごせるとうれしいですね。

 

 

TOGIBUでは、みなさんの生活が少しでも豊かになるように、お役立ち情報を発信しています。

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最後までお読みいただきありがとうございました!

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