ダイヤモンド砥石のメリットとデメリットとは|気をつけたい使用方法と選び方

ダイヤモンド砥石のメリットとデメリットとは|気をつけたい使用方法と選び方

こんにちは、ナニワ研磨工業公式通販サイト「TOGIBU」編集部です。

 

ダイヤモンド砥石は、削る力が強く、短時間でさっと研げることから、

とても人気の砥石です。

 

砥石のご購入を考えている方には、ぜひおすすめしたい商品ですが、

使い方や選び方には気をつけないといけない点がいくつかあります。

 

この記事では、ダイヤモンド砥石ならではのデメリットや使い方、

購入する際の選び方にくわえて、具体的なおすすめの商品までご紹介します。

 

砥石は、決して安くない買い物です。

なんとなくで選んで失敗する前に、しっかり予習をしておきましょう。

 

 

 

ダイヤモンド砥石とは

 

 

ダイヤモンド砥石とは、砥粒(とりゅう)の素材にダイヤモンドを使用している砥石です。

 

砥粒は、砥石を構成する粒子のことです。

結合材(けつごうざい)、気孔(きこう)とともに、砥石の三要素の一つに数えられます。

 

ひとつひとつの粒子は、とても小さく(最大約0.3mm)、

それぞれがものを直接的に削る機能をもっています。

 

砥石の用途や特徴、包丁との相性などは、この粒子の種類によって大きく左右されます。

 

砥粒の素材には、ダイヤモンドのほかにも、

炭化ケイ素質、溶融アルミナ質などが広く使用されています。

 

 

 

ダイヤモンド砥石の特徴とメリット・デメリット

 

ダイヤモンド砥石の特徴には、以下の3つがあげられます。

 

特徴1:研削力(けんさくりょく)が高い

 

硬いダイヤモンドは、高い研削力(ものを削る力)を誇ります。

 

メリットとしては、砥石の研削力が高いと、より短時間で、より大きく刃物を研ぐことができます。

また、水に浸けないで使用できるものであれば、さらなる効率性を実現できます。

 

その反面、デメリットとして、慣れていないと包丁を想定より削りすぎたり、

指の先を削ることもありえます。

刃物を扱っていることを忘れずに、丁寧な研ぎを心がけましょう。

 

 

特徴2:研ぎ面(とぎめん)の摩耗が少ない

 

実際に刃物を研ぐ面を研ぎ面といい、研ぎつづけると、

だんだんとゆるやかな凹面に変形していきます。

 

これをそのまま放置しておくと、包丁に対して砥石が弓なりに接することになり、

均一に研ぐことが難しくなってしまいます。

 

そのため、面直し(つらなおし:研ぎ面を専用の砥石で削り平らにする作業)をおこないます。

 

ダイヤモンド砥石は、他の砥石とくらべて、面の形が崩れにくく、

研ぎが安定することがメリットです。

また、他の砥石の面直しとしても、使用することができます。

 

デメリットは、ダイヤモンド砥石を面直しができる砥石が限られることです。

面直しには、平らにしたい砥石よりも、

硬い砥石や番手(ばんて:砥石の粒子の細かさ)が荒い砥石を使用します。

 

ダイヤモンド砥石は、非常に硬いため、選択肢が狭まってしまいます。

 

特徴3:落としても割れにくい

 

砥石を長く使う上で、落としても割れにくいことは、非常に大きなメリットです。

 

衝撃が分散されにくいため、足などに落とさないように注意しましょう。

 

 

特徴とメリット・デメリットのまとめ

 

表にしてまとめると、以下のようになります。

 

ダイヤモンド砥石の選び方

 

ダイヤモンド砥石を購入するときは、どんなことに注目して選べばよいのでしょうか。

 

1|使用する目的と番手

 

砥石は、その用途によって必要な粗さが異なります。

 

  • はじめての砥石の方は、中砥石(なかといし:#1000前後)
  • より繊細な切れ味をお求めの方は、仕上げ砥石(しあげといし:#2000~)
  • 刃こぼれや欠けを直したい方は、荒砥石(あらといし:~#600)

 

中砥石

 

砥石の購入がはじめてであれば、中砥石をおすすめします。ご家庭でのご使用であれば、これ一つで十分に活躍してくれます。

 

仕上げ砥石

 

すでに中砥石をお持ちで、「もっと繊細な作業がしたい」という方には、仕上げ砥石がおすすめです。魚を捌いたりする和包丁にも適しています。

 

荒砥石

 

荒砥石は、刃物の形の修正が得意で、刃こぼれや刃の欠けにも適しています。面直し砥石としても使えるのが、嬉しいところです。

 

 

2|包丁の鋼材(こうざい)

 

包丁には、大きく分けて3種類の鋼材(こうざい:金属)が使われています。

 

  • セラミック(ジルコニアなど)
  • ハガネ(青紙○○、白紙○○、本焼きなど)
  • ステンレス(ハイス、モリブデン、V10など)

 

ダイヤモンド砥石は、セラミック包丁にもっとも適しています。

セラミックは、とても硬い鋼材のため、ダイヤモンドでないと、うまく削ることができないためです。

 

ハガネとステンレスには、硬いものとやわらかいものがあり、それぞれにあった製法の砥石があります。

硬いハガネやステンレスには、マグネシア製法の砥石を、やわらかいハガネやステンレスには、ビトリファイド製法の砥石が適しているでしょう。

 

ご家庭の包丁が、どんなものか確認してみましょう。

 

 

3|付属品

 

砥石の中には、付属品が付いているものもあります。特に、砥石の購入をはじめて検討しているなら、以下のものがついているものを、積極的に選んでみましょう。

 

砥石台

 

砥石を固定する台です。安定した環境で研ぐことで、適切かつ安全に作業をすることができます。

 

面直し砥石

 

研ぎ面を平らに修正するための砥石。メーカーが相性を考えて選んでいるため、悩む手間も省くことができます。

 

 

4|片面型か両面型か

 

砥石には表の一面のみを使用する「片面型」と、裏表の二面で研げる「両面型」があります。

 

両面型は、異なった粗さで構成されているため、コストパフォーマンスの面で優れています。

 

 

おすすめのダイヤモンド砥石

それでは、ここからはTOGIBUで扱っているダイヤモンド砥石をご紹介します。


エビ印 ダイヤモンド角砥石

 

ナニワ研磨工業が誇る「エビ印ダイヤモンド角砥石」は、

ダイヤモンド砥材により、当社最高の研削力を誇る砥石です。

非常に高い硬度を持つダイヤモンド砥粒を使用することで、

鋼材を効率よく削ることができ、作業時間の短縮にもつながります。

 

さらに、平面精度が高く、泥も出ないため、作業環境を清潔に保ちつつ、安定した研磨が可能。

精密研磨仕上げはもちろん、刃物の水平・角度出し、裏押しといった細やかな調整作業にも最適です。

プロの現場から趣味の刃物研ぎまで、あらゆるシーンで活躍する高性能砥石です。

 

 



ダイヤモンド砥石の使い方

 

動画でご視聴したい方は、以下を参考にしてください。

 

関連動画|砥石を使った包丁研ぎ 両刃包丁編

 

 

1|下準備

 

 

砥石を水に浸ける

 

砥石を、数分間水に浸けます。水分を含ませてから研ぐと、研ぎ汁(とぎじる)が出て、効果的に研ぐことができます。

 

メーカーや砥石の種類によっては、浸ける時間や浸水の有無が異なります。

商品説明をよく読んでおこないましょう。

 

安定した場所に設置する

 

研いでいるあいだに、砥石がずれてしまうと、研ぎがうまくいかないだけでなく、ケガのい原因にもなります。

 

なるべく砥石台に固定して使用しましょう。

お持ちでない方は、安定した水平な場所に、硬く絞ったタオルなどを敷いて、その上に砥石を置きましょう。

 

 

2|研ぐ

 

今回は、両刃包丁の方法を解説します。

 

利き手に包丁を持ち、刃を手前に向けて、切っ先を研ぎ面に寝かせます。

45°にかまえたら、10円玉2~3枚を重ねた高さ分、起こします。

角度を保ちながら、空いている手で刃を上から押さえます。

 

そのまま30回往復します。砥石全体を使うように大きく動かしましょう。

往復がすんだら、これを刃渡り全体に行います。切っ先→まんなか→アゴの順に進めましょう。

その後、裏面も同様に行います。

 

刃先を指先で撫でて、バリ(包丁のけずりカス(カエリ、まくれ))があることを確認します。

このとき、指をきらないように、触る方向に注意してください。

 

砥石の表面で、両面の刃先をこすって、バリを取ります。

新聞紙などでこすることでも、かんたんに取ることができます。

 

 

3|使い終わったら

 

流水でよく洗い流しましょう。日陰で十分に乾かしたら、直接日の当たらないところで保管します。

専用のケースの中や新聞紙に包むことで、カビの発生などを防ぎます。

 

おさえたいポイント

 

  • 砥石の表面にでる泥(研ぎ汁)は、最後まで流さない。
  • 砥石の水分が少なくなってきたら、少しずつ上からかける。
  • 使用後は、水で流して、よく拭いてから乾かす。

 

 

 

まとめ - ダイヤモンド砥石で時間をかしこく節約しよう

とても優秀なダイヤモンド砥石。

地球上でもっとも硬いために、いくつかのデメリットも考えられますが、

それを補うほどの有用性があります。

 

使用方法や選び方に気をつけて、自分にピッタリの一本を見つけてみましょう。

そして、道具を自分で手入れする楽しさを実感していただけると、嬉しいです。

 

TOGIBUでは、みなさんの生活が少しでも豊かになるよう、砥石にまつわるお役立ち情報を発信しています。

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最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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