- 包丁を研ぐ - 砥石の役割

- 包丁を研ぐ - 砥石の役割

包丁が切れる、切れないとはどういう状態なのでしょうか。
また、切れない包丁を砥石はどのように切れる包丁にするのでしょうか。
理屈がわかれば包丁研ぎも上達します。

 

1.切れる包丁、切れない包丁   

切れる包丁は刃先の断面を見ると、薄く鋭利になっています。また、刃先の表面を拡大するとギザギザのノコ刃状になっています。

 

逆に切れない包丁は刃先の断面が丸くなっており、刃先の表面を拡大するとまっすぐな形状になっています。

 

包丁の刃は、まな板などの硬いものに当てられていくうちに、刃先が丸くなり、ギザギザの刃もまっすぐになっていきます。
一般的な包丁を毎日使っていると1ヶ月程度で切れない刃になってしまいます。

 

2.削って切れるようにする     

砥石は包丁に使用されているステンレスや鋼などよりも硬い粒子(研磨材を結合材で固めたものです。

 

包丁を研ぐときに、この硬い粒子と包丁がぶつかることで包丁が削れていきます。包丁を削ることで刃先を鋭利にし、細かく欠けさせることでギザギザの刃を作っています。

 

そのとき砥石の硬い粒子も削れて丸くなり、砥石からはがれていきます(砥石も削られる)。すると、新しい硬い粒子が砥石の表面に出てくるので、砥石の研ぐ性能は落ちません。

 

3.砥石とシャープナーの違い

砥石は使ったことがない、難しそう。シャープナーではダメなの?という方も多いのではないでしょうか。シャープナーがダメというわけではありません。しかし、シャープナーは砥石の代わりにはなりません。

 

シャープナーは刃先を荒らすことによって、一時的に食いつきをよくするもので、研ぎ直しの時間がなく急を要する場合にはとても便利です。

 

一方砥石は、刃先全体に砥石一定の角度であてることで、丸まった刃先を元のとがった形に整えることが目的なので、根本の用途が異なります。

 

お料理中に「今切れ味を上げたい」には便利はシャープナーですが、多用していると刃先の強度が落ち、欠けの原因になるため、月に1~2回は砥石でお手入れしていただくのがおすすめです。

 

 

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